FLAT-OUT 脳出血で倒れて

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 優しいサディスト@
 山梨リハビリテーション病院入院中、理学療法を担当してくれたのが高村先生でした。PT(理学療法士)と言う職種らしいのだが、細身で清潔感溢れるクールな男前だった。リハビリは‘そうとう辛く、体をバキバキボキボキギシギシー’プロレスの関節技のイメージで、高山選手(高山堂)や小橋選手(ノア)みたいな体格の先生がやっているのかと私は正直ビビッていました。看護師さんや他の患者さんから、「あの先生は優しいから良かったね」なんて言われたものだから一安心(?)。
 無難に過ぎて行く筈だった入院生活だったが、2日後、
「じゃあボチボチ始めます」「え?なにを…?」不思議そうな私の顔を見て、「リハビリ!」「え?何言ってんの?やってたじゃん???」そう自分の中で言った途端、今までの動作が嘘のように苦しく息ができない。同じことをやっているみたいに見えるけど全然違う。苦しい…痛い…辛い…ギブアップ!「痛い!」なんと不思議なことに声が出た。「凄く痛いんだけど…」先生は御構い無く平然として「わかってる!」

 

 
と…。
「 何が優しいだって?」私より華奢な体格で、あの力はどこから出てくるのだろうか。
 
「痛いのは貴方のせいです!体が硬すぎる!」途切れ途切れの言葉で「皆が先生は優しいって言っていたんだけど…」「人によります!」だって。でもこの先生を見て「やっぱり技術を持っている人は凄いなぁ」と思いました。入院中、何度この先生に助けてもらったことか…右足はもちろん、自主訓練の間違ったやり方で健常な左腕が動かなくなったり、背中が痛くてベットに寝られなくなったり…、みんなこの先生の 優しく痛い治療の後、良くなりました。
 何ヶ月かして
「この頃痛いとは言わないね?ちょっとつまらないなぁ…」って、「え?やっぱりサディストだ!」
 
 
                         

先生 私 私(頭の中)